日進市議会における活動記録
一般質問と政策分析
調査期間:令和5年6月 ~ 令和7年9月
はじめに
本ページは、私・田中とおるが令和5年(2023年)6月から令和7年(2025年)9月にかけて行った一般質問の内容、行政側の答弁、およびそこから読み取れる政策的課題をまとめた報告書です。
私の質問は、一貫して「市民生活の利便性向上」「社会的弱者への配慮」「大規模事業への費用対効果の検証」「教育環境の整備」に重点を置いています。
特に、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進に伴う高齢者の情報格差問題や、大規模インフラ事業に対する監視に加え、教育行政については、学校給食費をはじめとした保護者負担の軽減、子どもが性被害に遭わない・加害者にもならないための施策、そして図書館の充実(とりわけ紙の本に触れる機会の大切さ)などに時間をかけて取り上げてきました。
本報告は、単なる質疑の記録にとどまらず、背景にある社会情勢や行政の意思決定プロセスを皆様と共有することを目的としています。
時系列による一般質問の分析
各定例会において取り上げた議題は、その時々の日進市が直面していた課題を映し出す鏡です。私の追及がどのように行政の変化を促したか、課題がどう推移したかをご覧ください。
通信インフラと福祉の隙間
公共施設におけるWi-Fi環境の是正
「DoSPOT」等の接続時間制限(1回15分等)が学習やテレワークに適していない問題を指摘。公共施設を「滞在し活動する場所」へ転換するため、環境改善を求めました。
高齢者等への見守りとヘルプマーク
認知症高齢者等の見守り手段として「QRコードシール」の優位性を確認しつつ、対象者を認知症患者以外にも拡大するよう求めました。
地域公共交通の未来像
「くるりんばす」、デマンドタクシー、自動運転バスの役割分担を明確化し、自動運転バスが朝の渋滞要因とならないよう、実証実験のあり方を問いただしました。
文化芸術と救命体制
「音楽のまち」の実体と課題
ウェブサイトでの情報発信の弱さを指摘し、市民会館大ホール改修中の代替施設確保や、近隣大学・屋外ステージの活用を提案しました。
AEDの設置体制とジェンダー配慮
AEDの屋外・コンビニ設置を求めると共に、女性へのAED使用時の心理的障壁(プライバシー)に配慮したシート導入などを提案しました。
教育現場の働き方と行政手続きのDX
教員の長時間労働解消の成果を問うとともに、部活動の地域移行が「家庭の経済力による体験格差」を生まないよう懸念を表明。また、行政手続きにおける押印の完全廃止を求めました。
大規模事業への懸念とインフラ改善
道の駅「マチテラス日進」について
総事業費30億円以上の事業として、納付金収支計画の妥当性や、防災拠点としての機能(ヘリポート、避難所)の位置づけなどについて、議会の立場から丁寧に確認し、課題を指摘しました。今後は、整備された施設を市民にとって有効に活用できるよう、運営面や機能の充実にも目を向けていきます。
公共施設Wi-Fiの改善
令和5年6月の指摘を受け、接続時間の無制限化や通信規格向上など、具体的な改善計画を引き出しました。
生活コスト増とデジタルデバイド
学校給食費の値上げに対し、保護者負担の軽減を強く求めました。また、「にっしんシニアパス75」でマイナンバーカード連携を必須とすることが、カードを持たない高齢者の排除に繋がらないよう、福祉施策としての本来の目的を重視するよう訴えました。
自治の根幹と平和行政
常設型住民投票条例について、市民参加のハードルを上げる動きに警鐘を鳴らしました。戦後80年を見据えた実践的な平和教育の充実も提案しました。
技術革新の評価と安全
自動運転バス実証実験の見直し、西小学校の移転問題、学校安全対策などについて、財政面と安全面の両方から検証を行いました。
主要テーマ別詳細分析
DXとデジタルデバイド
「誰のためのDXか」を一貫して問い続けています。シニアパスの事例では高齢者の排除を問題視する一方、公共Wi-Fiの改善では市民の利便性を勝ち取るなど、実用性と公平性のバランスを重視しています。
大規模事業の妥当性
道の駅や自動運転バスなど、多額の税金が投入される事業について、費用対効果や将来負担(ランニングコスト)の観点から厳しくチェック。防災機能の実効性についても再評価を求めています。
教育環境と家計負担
給食費の値上げや部活動の地域移行において、経済的事情が子どもの機会格差につながらないよう注視しています。「安価でアクセスしやすい体験の場」を守ることが重要だと考えています。
市民自治と平和
住民投票制度をめぐる議論では、市民の政治参加を萎縮させる動きに反対。平和行政については、形式にとどまらない実践的な取り組みと教育の充実を訴えています。
これからの展望
私の一般質問は、行政を批判すること自体が目的ではありません。
市民生活の利便性、財政の持続可能性、子どもや高齢者の権利と安全といった視点から、市政の死角を照らし、必要な見直しを促すことを目的としてきました。
これまでの質疑は点ではなく線としてつながっており、今後も長期的かつ構造的な市政監視を続けてまいります。
皆様の声を、ぜひ引き続きお寄せください。
ご意見・ご感想もお気軽にお寄せください
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